書籍の紹介  ゲーリー・プレーヤー著 ゴルフから学んだ誇りある生き方

  • 2015年03月02日

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今日は、書籍の紹介。
1960年代活躍した世界のゴルフビック3
ジャック・二クラウス、アーノルド・パーマーとともにビック3と呼ばれ、世界のツアーで大活躍。メジャー大会9回(マスターズ3勝、全英オープン3勝、全米オープン1勝、全米プロ2勝)の優勝をはじめ、PGAツアー、PGAシニアツアーを合わせ、ツアー通算160勝以上の実績を誇っている南アフリカの黒豹ことゲーリー・プレーヤー著の書籍です!!

ゲーリー・プレーヤーはこの本でゴルファーにとって大切な資質を5つの要素に分けて説明しております。

1、patience(忍耐)
2、resilency(精神的回復力)
3、clarity(明確さ)
4、curiosity(好奇心)
5、talent(才能)

3、明確さでは、ゴルフにおいて、考え過ぎによってスイングできなくなる事を表す言葉として、「意識過剰の身体麻痺」というのがあるとプレーヤーは言っております。

この状態は、私たちがゴルフというゲームの単純な目的、できるだけ少ない打数でボールをホールに入れる!を忘れ、ゴルフというゲームの要素を細切れにして、いちいち「どのようにすべきか」という考えに固執してしまう時に起こります。

私たちが「複雑な世界」という考えを、無理やり自分自身に押し付けているという指摘をプレーヤーは語っております。

4、好奇心では人生に置いて何かを学ぼうと思ったら、全てに興味を持つ事がカギとなると語っております。
どんなゴルファーでも、同じコースを繰り返し何回もプレーし続ければ、そのうち良いスコアが出せるようになります。しかし自分が本当に上達したと実感し、証明するためには、ホームコースから外に出て、腕試しの旅をする必要があるのです。

最後の5、才能では、なにも身体的才能だけではなく、精神的才能など何がしかの才能を持っているはず! ゴルフの目的は、自分の才能を正確に知り、それを使っていかに自分のゴルフゲームを進化させるか、というところにあると語ってます。
もしあなたの才能が精神的なものであるとしても、身体的才能に恵まれた人に対して不利であることを意味しません。あなたはより周到に準備し、プランを練り、競技中には相手よりもより賢く頭を使い、そしてよりより試合運びをする事が出来るはずなのです。

最後にプレーヤーは、人間の最も見失いやすい資質をゴルフはいかに呼び起してくれるかを説いてます。
彼はその事を「名誉と尊厳」という言葉で説明してます。
勝負事には勝者と敗者を生みます。
しかし勝つことからではなく負ける事からの方が得るものが多いとボビー・ジョーンズも語るように、彼もライバル ジャック・二クラウスの負けたときほど立派な態度をとるといわれる姿を語っております。
彼は試合中、戦う相手を徹底的にぶちのめしてやろうという気持ちでいます。しかし負けたとなると、必ず品位と名誉を保って自分自身の姿勢を正すのです。
ジャックは、父親のチャーリーからこの態度を学びました。彼は幼いジャックに、こう言ったそうです。自分思い通りにならなくて負けた時には、相手の目をしっかり見て、握手をしながら、「おめでとう」と言いなさい。そして心からそう思いなさい、と。

つまり自分自身を鏡に映し出し、自分が名誉ある人間であるという事に気づかせてくれるゴルフというスポーツがプレーヤー自身の人間として魅力となっているということではないでしょうか。


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書籍の紹介 もう、ゴルフは懲りごり クリス・プラムリッジ著 夏坂健訳

  • 2015年03月02日

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今日は、書籍の紹介!
著者クリス・プラムリッジは、イギリスのゴルフ・ジャーナリスト。メジャー観戦記を書くかたわら、ゴルフにつきまとう不運、災難、怪事件をひたすら漁り続ける風変わりな史家。
そしてその訳者が夏坂健。
エッセイスト、翻訳家、ノンフィクション作家のほか、ゴルフのトップアマチュア選手の顔も持ち、いろいろなゴルフのエッセーを書いている方です。

コースで発生した奇想天外な出来事を面白おかしく描いているこの本は、ゴルフの新しい一面を見出してくれます。

その中で、ひとつご紹介したいテーマがあります。
それは、戦争とゴルフです。

よく、民主化されていない国にはゴルフ場がない!とか、民主化された国のバロメーターはゴルフ場の数であるとか、いろいろゴルフと平和と結び付けてたお話をよく聞きます。

そんな中、戦争の最中、ゴルファーという人種の非常時での生態とはどのようなものでしょうか。そしてどのように立ち振る舞いをしていたかを書いてある記述があり、そのいくつかの部分をご紹介いたします。

第2次大戦時、ドイツ軍捕虜収容所に5年間拘束されていたイギリス人パット・ワード・トマスは、金網からナチス将校が投げてよこしたヒッコリーシャフトの女性用クラブ1本を機にひとつのゴルフ場を収容所に造りました。

まずはクラブが手に入ると収容所の全員が一致団結!使えるものは何でも使う!靴のかかとのゴムがはがされ、丸く削られてボールの新に利用された。その上からくつ靴皮を被せて縫い合わせたが、大きさ、重さ、この2点で大論争!

収容所の全員が苦心惨澹の末にようやく完成させたボールは、現在セント・アンドリュースにあるR&Aのミュージアムに展示されているが、その直径1,62インチ、重さ1,62オンスは本物とほとんど狂いのない感動の正確さであったと記されております。

つづいて
ベトナム戦争時アメリカ人兵士たちが捕虜となり、7年間もの間独房に押し込められ一日一度のわずかな食料で栄養失調や孤独感など次々と精神に支障をきたし死んでいく中ある一人の兵士ジョージ・ホールがこの試練から生還したお話です。

彼は、わずか数平方メートルの犬小屋程度の狭い独房の中、発狂するのも時間の問題と思ったのか、故郷のホームコースをイメージし、何があろうと一日1ラウンドを本気でプレーしようと決心したのです。時間は無限にある。そうでもしないと狂ってしまうと悟ったのです。

朝起きるとまず、ジョージはスタート前のウォームアップから始め、ティーグラウンドに立ち無風快晴、曇天小雨、晴天だが右から強い風など、彼は気性に対しても妥協しなかった。

第1打、240ヤード、ジョージは故郷のホールを歩き始める。独房の中を一歩1ヤードの計算で。次の地点まで来ると、クラブの選択にじっくりと時間をかけボールのライと風向きを考え、慎重にアドレスに入る。そして滑らかなスイング。
打っては歩き、歩いては考え、グリーンにしゃがみこんではパッティング・ラインをじっく読む。
彼のそんな姿を看守たちは、「狂った人間の行動」と決めつけて、実に7年の歳月が流れた。

彼は、戦争が終わり、無事帰国するとこう言いました。
「とうとう一度もバーディがとれなかった。なぜバーディがこないのか、なぜボギーにもならなずに回ったホールの全てがパーで終わるのか、この不思議を精神科医に一度相談してみたい。4万6000ホールもラウンドしたのにバーディがとれなかった。独房の中で、私が泣いたのは、このスランプを克服できなかった時だけだ。そしていつも神にゴルフと巡り合えたことの喜びを感謝し、祈りをささげていた。もしゴルフがなかったら、私は半年で発狂していただろう。」


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書籍の紹介 ゴルフ「ビジョン54」の哲学

  • 2015年03月02日

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今日は書籍の紹介

「ビジョン54」の哲学 をご紹介いたします。
このビジョン54の概念を作りだしたのは当時無敵を誇ったプロゴルファー アニカ・ソレンタムのコーチでありスウェーデンのナショナルチームのコーチ ピア・ニールソンとグレース・パクやケン・ケラ二ー等の多くのプロのコーチでもあるリン・マリオットです。

このビジョン54とは同じラウンドの全ホールでバーディーをとり、スコア54を達成する事が不可能ではなく可能であると信じることから始まります。

同じラウンドの全てのホールでバーディーをとるといういわば常識外れの目標を掲げることで、
常識、基準といった固定概念を捨てて、閉じ込めていた壁を打ち破り想像力を解き放つ素晴らしい考え方です。

ここに書いてある事は、いままでの技術書にはない斬新が考えがちりばめられております!
そのいくつかをご紹介いたしましょう!

ゴルファーとして(人間として)可能性を最大限に引き出す為に、ゴルフにおいて自分が支配できる要素と、支配できない要素を見極める事から始める。

〔自分で支配できること〕
気分
道具
ウォーミングアップ
プレショットルーティン
スイングの基本確認
照準
心構え
クラブ選択
戦略
決断と集中
食事
姿勢
プレーの速度

〔自分で支配できないこと〕
天候
同伴競技者
他者のプレーの速度
ピンの位置
コース状態
スコア
ライ
開始時間
過去のショット
勝利

決断し、集中し、スイングする。それだけ

スイングを揺るがす最大の敵は緊張だ。そして、緊張を引き起こす元凶とは、今向き合っている事を成し遂げる自分の能力への自信の欠落。自信を持ってゴルフをするために欠かせない軸となるのが、信じられるルーティンだ。これは人生のほかのどの様な場面に置いても変わらない。緊張は、いわば部屋と部屋を出入りする時に生み出される。人は自分にとって気持ちの良い行動様式を身につけているから、結局それぞれの部屋でいかに快適に過ごせるかが重要になる。
ではその部屋をどのように作り出せばいいのだろう?まずは数十円足らずの一メートルほどの紐を用意してほしい。そして、練習場の地面に一個のボールを置く。そのボールから一メートルほど後方にショットの飛ぶ方向と垂直に紐を置き、その両側にティーグラウンドを作る。それから、ひもの手前側で標的に対し肩をスクウェアにして立つ。これであなたは今「思考ボックス」の中にいる
今度はそのひもを越えて、ボールの側に立つ。これで「実行ボックス」に入った。決断は全て「思考ボックス」で行う。「決断ライン」と名づけた紐(コースでは想像上の紐を引く)を超えたら、考えるのはやめて実行する。
「思考ボックス」に立っている時は、ショットに関するあらゆることを考える。風向きと強さ、ライ、考慮しなければいけないハザード、さらに競技中なら、その時点で自分が置かれている立場。
あれこれ迷うのは「思考ボックス」の中にいるときだけにする。「決断ライン」を超えてショットを打つ体勢に入ったら、ショットだけに完全に集中しなくてはいけない。ボールに向き合って決断に迷いが生じたら、後戻りしてもう一度「思考ボックス」には入り、信頼できるプランを見つける。
「決断ライン」は部屋から部屋への出入り口だ。そのラインを超えて「実行ボックス」に入ったら、疑念は捨て去り、ボールを打つことだけに集中する。スイングの最大の敵は緊張だ。決断し、集中しスイングする。それだけでいい。

思考ボックスと実行ボックスの意味

思考ボックス
分析、左脳、デジタル、知性。距離を測り、ライを読み、ショットを考え、クラブを選択し、風を計算し、ボールの着地後の動きを見極め、スイングを決定し、素振りをする場所だ。ほとんどが外的要素だが、内的要素にも目を向けて、その瞬間に最も信頼できるショットを決定する。「思考ボックス」では自分に正直になろう。状況は日によっても変化する。人間は変化の激しい生き物なので、今日は正しかった判断が明日も正しい判断とは限らない。

実行ボックス
 感覚、右脳、イメージ、アナログ、直感。自分自身と標的とのつながりを強めよう。握ってすぐに打つ人、歌を口ずさむ人、標的が自分に話しかけてくるという人もいる。標的に焦点を合わせると、スイング軌道、球筋が思い浮かぶ人もいる。「実行ボックス」は、柔らかな握り、重心の安定を感じる場所だ。流れに乗って最上の成果を生み出すには、「実行ボックス」でデジタル式に考えてはいけない。

最後に、よく練習では上手くいくけどラウンドでは上手くいかないという事をよく聞く事があります。
そして、アマチュアの方は、3回ボールを打つチャンスがありいいパフォーマンスができたボールだけをチョイスできるといったシュチュエーションを作ると、3回目にピークがやってくる方が多いです。

プロのアスリートはその逆です。必ず1回目に最高のパフォーマンスを発揮する事が出来るのです。
それはチャンスは一回しかないし、その一回に賭ける集中力を研ぎ澄ますトレーニングをしているからです。

それはいつも練習の為の練習をしているのではなく、ラウンドを想定したプレッシャーをかけた練習であり

ピア・ニールソンは、練習のように本番でリラックスしたスイングをすることはできないけれど、本番のように練習することはできると語っております。

パターの練習グリーンに入っても必ずボールは1個しか用意しません。何個もボールを打ってもプレッシャーを感じて練習できないからです。

練習と本番の融合!これを可能にすればラウンド量が少ない一般アマチュアも上達できる事が出来るはず!!

この本は必見でございます!!


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今日は書籍の紹介 摂津茂和コレクション 千夜一夜

  • 2015年03月02日

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今日は朝のレッスンが終了し、夜のレッスンまでかなりの時間が空くのでブログにて書籍の紹介をします。
摂津茂和コレクションにでてくるゴルフの本質をついたエピソードをユーモアたっぷりに表現しているご紹介いたします。

エピソード
 完全なゴルフ

あるところにゴルフが大好きでゴルフ仲間も沢山いるダッファー(ゴルフが上手ではない人々の総称)がいました。彼はどんなにゴルフを練習しても練習してもゴルフが上手くなりませんでした。

そんななか彼はある日、夢をみます。
その夢にゴルフの神様が登場しその神様にあることを頼みます!
「どうか完全無欠のゴルフができるようにしてください!!」
神様が言いました!
「そんなつまらん頼みか!」
その願いは届き、次の日からボールを打つと真っすぐのボールしか出ません!!
そう!彼は完全無欠のゴルファーになったのです!

いままで負けていたライバルたちを次々と倒し有頂天に!!

しかしある日、ゴルフ仲間に試合を挑んだら体よく断られます。
理由を聞いてみると「わしは、機械みたいな奴とゴルフするのは面白くないから嫌だ!!」

「もっと人間らしいのとやる方が面白いからね」
彼は独りぼっちになり、ミスをしたくなり、わざとミスしようとしてもミスができません!!

そしてもう一度、夢で神様に元に戻るように頼みます!

さっそくドライバーでスライスしたボールを見て喜びは頂点に達し、すぐさまゴルフ仲間と楽しいゴルフを堪能しました  

おっしまい

ゴルフは、曲がったりダフッたりすること自体全てがゴルフであり、いつも簡単にまっすぐボールが打てる競技であればこんなに世界中の人々が魅了するスポーツになってはいなかったのではないでしょうか!

もうひとつのエピソード

忘れたメモ

19世紀のイギリスでゴルフが大好きな、そしてあまり出世のできない貴族がいました。
その貴族はとてもせっかちな性分でそれはゴルフのプレー中もその性格が顔を出します。
そんな時、ある試合で初めて予選を通過します!

そして決勝でハーフを無事終了

そんな中その貴族はある不安でそわそわし始めます!

それはなぜかというと彼は重大な忘れ物をしていたのです!

プロゴルファーのアンドリュー・カーカルディーがコーチをしてくれた時、教えてくれたあるおまじないみたいに良く効く方法を書いたメモを彼は忘れてしまったのです!

プレー中それを思い出せなくてイライラしショットは乱れ、パットは外れる(アレさえ思い出せたら)
結果はボロボロ
せっかく初めての予選通過した決勝ラウンドは、苦い経験となったのです。
敗北し好物のウイスキーをひっかけずクラブハウスを飛び出し、家に急ぎました。
一目散に書斎に駆け込み忘れていたメモを机の上から取り出して読みました

「今度こそせかぬこと」

おっしまい(笑)

ゴルフに関わらずこのような事はよくありますね!

やはり、ゴルフに限らず焦ったり、せかされたりすると冷静さを失い、いつもできていることができません!!
そして自分がプレーしていて上手く打てない時、何が足りないか悩みながらラウンドしていてプレー終了後に忘れていた事柄を思い出した時、内容が意外と簡単で単純であるという事もよくある事ですね(笑)


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