書籍の紹介 王者のゴルフ 夏坂 健著

  • 2015年03月02日

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今日は書籍の紹介!
私の大好きの本をご紹介致します
この本は、皆さんがいつも接しているゴルフとは違うもう一つのゴルフを教えてくれます。
ゴルフの成り立ち、ゴルフのバックボーンを理解することが必須であるゴルフ教師として、この本は教本、指南書というものであると思っております!

この中に和製ゴルフ用語について書いております。
というのも歴史学者でゴルフ狂、トーマス・バルフォア氏によると、
15世紀ごろから使われてきた言葉の中には、ゲーリックにあらず、ケルトにあらず、おそらく人的交流のあったオランダ、フランス、アイスランド、デンマーク、ベルギー、ノルウェーといった「言葉の小片(ピース)」が、やがてゴルフに紛れ込んだとしか思えないものが少なくないと教授はいっております。

かつて、スコットランドは四面楚歌に囲まれて戦火が絶えなかった。やがてゴルフは宿敵イングランドにも広がったが、たとえ憎っくき敵国のゲームであっても、古くからの伝統に敬意を払い、誰一人としてゴルフ用語に手は触れていないのある。

ところが、宿敵イングランドでさえ敬意を払ってきた文化遺産が、なんと日本で無残にも破壊されてしまったと筆者が言っております。

たとえば、ミドルホール!
正しくは、「ツーショットホール」、「ツーショッタ―」!
あまりにもみっともないので、ゴルフ中継のアナウンサーに注意したところ、次の日の放送で「さて、いよいよ問題のミーディアムホールにやってきました」

ほかには、クロスバンカー
どこにもフェアウェイで交叉(クロス)していない!!
どこであろうとも、あれは全部バンカーである!!

バルフォア教授のいう「神物冒涜」はつづく
そもそも「パー4のホール」も慣例に屈服しての事!正確には「パー」も間違いだ!
ホールに標準打数が決められたのは1890年のこと(それまではマッチプレーが主流)
イギリスではスタンダード・スクラッチ・スコア、略してSSSと呼ばれる。
パーはアメリカの造語で、本来は「ボギー大佐」にコースをなぞらえて、ボギーが標準打数だった(このいきさつをお話しすると長くなるので今度ブログにてご紹介いたします)

しかしアメリカがかってに基準打数をパーにしてしまったのである。

ゴルフ用語は文化遺産である
最後に教授は、こう書いております
「たとえばティ(Tee)という言葉がある。その昔、ケルト族の女は男の気をひくため、そっと彼の腕をティ(つねる)して頬を染めたものだった。ゲーリック時代になると、女たちは野いちごをティ(つまむ)してジャム作りに精を出した。やがて太古のゴルファーたちは、砂や草を指先で小さくティ(つまみ上げる)してボール乗せると、そこからゲームを始めたのだった。ティの一語に1000年の歴史が宿ると言って過言ではなかろう。ゴルフ用語とは、かくも畏敬すべきものなり。」


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