書籍の紹介 ゴルフ「ビジョン54」の哲学
- 2015年03月02日
今日は書籍の紹介
「ビジョン54」の哲学 をご紹介いたします。
このビジョン54の概念を作りだしたのは当時無敵を誇ったプロゴルファー アニカ・ソレンタムのコーチでありスウェーデンのナショナルチームのコーチ ピア・ニールソンとグレース・パクやケン・ケラ二ー等の多くのプロのコーチでもあるリン・マリオットです。
このビジョン54とは同じラウンドの全ホールでバーディーをとり、スコア54を達成する事が不可能ではなく可能であると信じることから始まります。
同じラウンドの全てのホールでバーディーをとるといういわば常識外れの目標を掲げることで、
常識、基準といった固定概念を捨てて、閉じ込めていた壁を打ち破り想像力を解き放つ素晴らしい考え方です。
ここに書いてある事は、いままでの技術書にはない斬新が考えがちりばめられております!
そのいくつかをご紹介いたしましょう!
ゴルファーとして(人間として)可能性を最大限に引き出す為に、ゴルフにおいて自分が支配できる要素と、支配できない要素を見極める事から始める。
〔自分で支配できること〕
気分
道具
ウォーミングアップ
プレショットルーティン
スイングの基本確認
照準
心構え
クラブ選択
戦略
決断と集中
食事
姿勢
プレーの速度
〔自分で支配できないこと〕
天候
同伴競技者
他者のプレーの速度
ピンの位置
コース状態
スコア
ライ
開始時間
過去のショット
勝利
決断し、集中し、スイングする。それだけ
スイングを揺るがす最大の敵は緊張だ。そして、緊張を引き起こす元凶とは、今向き合っている事を成し遂げる自分の能力への自信の欠落。自信を持ってゴルフをするために欠かせない軸となるのが、信じられるルーティンだ。これは人生のほかのどの様な場面に置いても変わらない。緊張は、いわば部屋と部屋を出入りする時に生み出される。人は自分にとって気持ちの良い行動様式を身につけているから、結局それぞれの部屋でいかに快適に過ごせるかが重要になる。
ではその部屋をどのように作り出せばいいのだろう?まずは数十円足らずの一メートルほどの紐を用意してほしい。そして、練習場の地面に一個のボールを置く。そのボールから一メートルほど後方にショットの飛ぶ方向と垂直に紐を置き、その両側にティーグラウンドを作る。それから、ひもの手前側で標的に対し肩をスクウェアにして立つ。これであなたは今「思考ボックス」の中にいる
今度はそのひもを越えて、ボールの側に立つ。これで「実行ボックス」に入った。決断は全て「思考ボックス」で行う。「決断ライン」と名づけた紐(コースでは想像上の紐を引く)を超えたら、考えるのはやめて実行する。
「思考ボックス」に立っている時は、ショットに関するあらゆることを考える。風向きと強さ、ライ、考慮しなければいけないハザード、さらに競技中なら、その時点で自分が置かれている立場。
あれこれ迷うのは「思考ボックス」の中にいるときだけにする。「決断ライン」を超えてショットを打つ体勢に入ったら、ショットだけに完全に集中しなくてはいけない。ボールに向き合って決断に迷いが生じたら、後戻りしてもう一度「思考ボックス」には入り、信頼できるプランを見つける。
「決断ライン」は部屋から部屋への出入り口だ。そのラインを超えて「実行ボックス」に入ったら、疑念は捨て去り、ボールを打つことだけに集中する。スイングの最大の敵は緊張だ。決断し、集中しスイングする。それだけでいい。
思考ボックスと実行ボックスの意味
思考ボックス
分析、左脳、デジタル、知性。距離を測り、ライを読み、ショットを考え、クラブを選択し、風を計算し、ボールの着地後の動きを見極め、スイングを決定し、素振りをする場所だ。ほとんどが外的要素だが、内的要素にも目を向けて、その瞬間に最も信頼できるショットを決定する。「思考ボックス」では自分に正直になろう。状況は日によっても変化する。人間は変化の激しい生き物なので、今日は正しかった判断が明日も正しい判断とは限らない。
実行ボックス
感覚、右脳、イメージ、アナログ、直感。自分自身と標的とのつながりを強めよう。握ってすぐに打つ人、歌を口ずさむ人、標的が自分に話しかけてくるという人もいる。標的に焦点を合わせると、スイング軌道、球筋が思い浮かぶ人もいる。「実行ボックス」は、柔らかな握り、重心の安定を感じる場所だ。流れに乗って最上の成果を生み出すには、「実行ボックス」でデジタル式に考えてはいけない。
最後に、よく練習では上手くいくけどラウンドでは上手くいかないという事をよく聞く事があります。
そして、アマチュアの方は、3回ボールを打つチャンスがありいいパフォーマンスができたボールだけをチョイスできるといったシュチュエーションを作ると、3回目にピークがやってくる方が多いです。
プロのアスリートはその逆です。必ず1回目に最高のパフォーマンスを発揮する事が出来るのです。
それはチャンスは一回しかないし、その一回に賭ける集中力を研ぎ澄ますトレーニングをしているからです。
それはいつも練習の為の練習をしているのではなく、ラウンドを想定したプレッシャーをかけた練習であり
ピア・ニールソンは、練習のように本番でリラックスしたスイングをすることはできないけれど、本番のように練習することはできると語っております。
パターの練習グリーンに入っても必ずボールは1個しか用意しません。何個もボールを打ってもプレッシャーを感じて練習できないからです。
練習と本番の融合!これを可能にすればラウンド量が少ない一般アマチュアも上達できる事が出来るはず!!
この本は必見でございます!!