書籍の紹介 王者のゴルフ 夏坂 健著

  • 2015年03月02日

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今日は書籍の紹介!

ゴルフには、何百年もの間で色々と変化してきた歴史があります。

ゴルフボール、ゴルフクラブ、ゴルフコース、etc. 進化の歴史でございます。

そんな中この書籍では、いろいろなゴルフにまつわる変化そしてその変化に対する論争などを面白おかしく紹介しております!

4章で構成され、ホールインワンの礼儀や作法、和製ゴルフ用語、ゴルフの女性進出、ゴルフレッスンについてなどいろいろな視点からエッセイが展開されております。

その中で、ゴルフウェアの変遷がマナー、エチケットの観点から書かれている項目をご紹介したいと思います。

そもそもゴルフのウェアはなぜ襟付きなのでしょう!!

ここから疑問を投げかけます

それはゴルフがイギリス王家「スチュワート王家」とかかわりがある事が起因します。

スチュワート王家はスコットランド王ジェームズ6世が1603年エリザベス女王の後を継いで

イングランド王ジェームズ1世になり、ロンドンに住むようになってからブラックヒースの公園に7ホールのゴルフコースを作ったといういきさつがあります。

スコットランドからイングランドへゴルフが広まるきっかけと言っても過言ではございません。

このスチュワート王家の家訓にはこう書かれております。
「相手に敬意を払い、周囲に不快感を与えない服装こそ「作法」の第一と知るべし。服装は自分の為にあらず、相手に対する衷心からの礼儀なり」(スチュワート家の歴史、第2巻より)

夏坂健はこのことからこう書いております

「現存する最古の文献から数えても540年、ゴルフが途方もない歴史を持つゲームだと認識する人のなんと少ないことだろう。パーだのボギーだのとスコアだけにしか興味をしめさない貧しきゴルファーを指して、スコットランドの紳士たちは、『ゴルフが似合わない連中』と軽蔑する!」
丸首のTシャツ、ノースリーブの発端も下着に始まり、正装に昇格することはない!と断罪!

場所柄をわきまえるのが社会人の常識であると。

この論争に、まだ一石を投じたい方々からの投書にまたもや反論!

脈々と受け継がれていくゴルフウェアの歴史を列挙します。

ゴルフ太古の書物からも、たとえば釣りの途中で友人からゴルフのお誘い!
すぐさま家まで取って返すと、ネクタイ結ぶ間も惜しくコースに走り出す!

しかし気が焦るほど手が動かず、そこで革命的な発明にたどり着く!

あらかじめゴム紐にネクタイをくくりつけておいて、さっと首から被るだけ。これが大いに流行してロゥタイと呼ばれるようになり、それが進化してタキシードタイに採用されたとされております!

ついでにゴルフが発明したファッションの紹介

マッチプレーからストロークプレーへと移行し、そうストローク数を勘定しなければならなくなり余のゴルファーは困りました。

それまでは、マッチプレーが主体なので、1打差「オッド」2打差「ツーモア」、3打差「スリーモア」とアップ数、ダウン数を確認するだけでした。

鉛筆も紙も貴重な時代、彼らは最も身近にあったワイシャツのカフス(袖口)にスコアを記入し始めます。

困ったのはゴルファーのみならず。帰宅する亭主の袖口がなにやら数字でごちゃごちゃに汚れているうえ、鉛筆はいくら洗っても綺麗に落ちてくれない。
思案した女房たちは、カフスが交代できるようにボタン止め脱着装置を考案した上、幅広く使えるようにダブルカフスまで誕生させたのです。

スチュワート王家の作法書に従い、服装は、機能性より儀典性を重んじられたゴルフの歴史としてあるのです。

しかし1910年以降アメリカがゴルフの舞台となるとまずキャディーはネクタイを免除されゴルファーとキャディーとの区別がつくようになりました。

やがてフロリダ、カルフォルニアなど摂氏30度の猛暑の中でスコットランドの伝統を守れとは無理な話であり、スーツが脱がされ、ネクタイが捨てられ、ワイシャツの袖が半分に切られたのです。

「しかし、襟だけはつけておきなさい。これはゲームに対する畏敬の念であり、相手に対する礼儀でもあるのだから」

結局のところ、やはり歴史への敬意を払い、それなりの正装でなければならないと結論付けております。

最後に啓蒙家のカーネギーはその思想が服装にまで及ぶと考えらる名言を紹介してこのコラムを終えております。

それは
「世間は、清潔で明るいものを好む」

プレー前夜のコーディネイトもまたゴルフの愉しみ

その心は「清潔」の2文字

そのように書いております。


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